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惟覚和尚(ゆいかくおしょう)は教化の重要性を深く感じており、積極的に僧侶教育を促進し、仏法を広める優れた人材の確保に努めています。また、各地に精舎を設立し、法会や講演などを通して社会教育を行なっています。なお、全人教育を進めるために普台小学校、中学校、及び高等学校を創設しました。このように、僧侶教育、社会教育、学校教育など三分野の教育体系によって社会の各階層の人々に仏法を根付かせ、その薫陶を授け、人心を安定させようと願っています。

僧侶教育

惟覚和尚(ゆいかくおしょう)は、仏法の法脈を後世に伝承し、僧団の素質を向上させるために「福徳、教理、禅定(ぜんじょう)」という「三環一体」の理念を僧侶教育の綱要として、「正しい知見」、「知行合一」を持つ僧侶人材を育成することに努めています。

教理によって知見を確立する

僧侶たちは、禅修、観行(かんぎょう)、仏学課程を通してお経の教えを深く探究し、仏法の真理を会得して、戒(かい)、定(じょう)、慧(え)、三学の正しい知見を確立することができます。更に宗門心法の薫陶により自己の心(しん)性(しょう)を徹見して仏心を悟ることができるようにと願っています。この他に、儒学、英語、日本語などのような一般学科も習得し、現代社会の仏法普及の需要に対応できるようにしており、衆(しゅ)生(じょう)済(さい)度(ど)の様々な善巧方便が身に付くように努力しています。

福徳をもって糧とする

僧侶たちは毎日の清掃、作務、及び法会の企画や執行などの生活上の修行により、善行を重ね、福徳と智慧を積んで仏法を日常生活の中で実践しています。言わば、様々な労働の鍛錬を通して菩薩の六度願行を成し遂げているのです。

禅定(ぜんじょう)によって心性(しんしょう)を徹見する

円覚経に「無礙清(しょう)浄(じょう)の(智)慧は、みな禅定(ぜんじょう)によりて生ず」という言葉があります。僧侶たちは日ごろ数息観、参話頭、中道実相観などの観(かん)行(ぎょう)を修習し、また、毎日朝晩の定課静座、毎年春休み、秋休みの禅七(七日間の摂心座禅)以外に、さらに「中台一支香」という座禅会を一年中絶えず行っています。こうして静かな禅堂で座禅の養成をすることで、自己の心(しん)性(しょう)を徹見するように精進努力しています。

社会教育

六祖壇経にいわく、「仏法は世間にあり、世間を離れず覚(さと)る」。中台禅寺は人間浄土を築き上げるために、積極的に社会に関わって仏法を広め人々のためになることを行おうと、菩薩の修行を実行しているのです。

精舎設立 禅修促進

仏法を多忙な現代の人々に伝えるために和尚は弟子の要望に応じて国内外各地に精舎を設立しました。定期的に成人、青少年、児童などを対象に座禅コースを開き、法会などの行事活動も行っています。また、精進料理、書道、絵画、生け花、合唱教室などの世間一般の実用コースも開設され、並びに近くの住民も利用できる図書館や芸術センターまで設置しており、人々の生活が心豊かなものになるよう尽力しています。

布教活動の多様化

中台禅寺は、毎年、定期的に禅七(七日間の座禅会)、児童禅修キャンプ、各種の法会を執り行い、又「中台世界」というウェブサイトも開設し、中台山月刊、仏教関連書籍なども出版しています。中台山博物館の建設に続き、新たに中台世界博物館も完成間近となっています。また不定期に世界宗教文化交流シンポジウム、仏教学術セミナー、芸術文化交流シンポジウムなども開いています。このように、仏教をもっと多くの人々に親しんでもらうために多様な活動を行っています。

福祉・慈善事業尽力

惟覚和尚(ゆいかくおしょう)は仏法の衆(しゅ)生(じょう)平等済(さい)度(ど)の精神を以って四衆弟子を率いて社会福祉、慈善事業に尽力しています。現在までのところ、風災、洪水、九•二一の大震災、南アジアの津波災害、四川五•一二の大震災、八八水災、臨終看護、霊祭法事、原住民教育奨学金設立、僻地への移動図書館寄付、及び地方教育機関賛助の公益活動に参与してきました。このように菩薩の慈悲精神を以って積極的に社会に関わって、衆(しゅ)生(じょう)を平等済(さい)度(ど)する菩薩行を実践してきました。

学校教育

普台小学校、中学校、高等学校創設

中台禅寺開山方丈惟覚和尚(ゆいかくおしょう)は、社会に貢献し、世の人々に奉仕できるような学問教養のある優秀な次世代を育成するために、積極的に普台小学校中学校高等学校の創設に努めてきました。六年の歳月を経て、それぞれ小学校は2004 年に、中学校は2006 年に、高校が2009 年8 月に落成開学しました。創校開学以来、生徒達は各方面に多大な学習成果を挙げ、両親や各界から高く評価されています。

学校方針 長期教育 永続経営
教学成果 国際躍進

校訓 目上の人には敬意を払う
目下の人には慈悲を持つ
人とは和やかに交わる
事には真を持って当たる

四つの特色 1.快適な学習環境

学校は美しい山水に囲まれ、公園のような環境下にあり、建築も芸術的な造りで、自然景観と人文発達の素地を兼ね備えており、安全で多元的な学習環境となっています。

2.多様なカリキュラム

教育部規定の学修及び国語教育強化のほかに、特別開設する科目として、英語、日本語、フランス語、スペイン語などの外国語、そして禅修、儒学、農園学習、芸術なども取り入れています。

3.完備された施設

外国語教学センター、天文館、体育館、プール、コンピューター教室、図書館、芸術ホール、音楽センター、一般及び専用教室などの機能的な施設があります。また、全校の教職員と生徒が利用できる施設の完備した寮もあります。

4.優秀な教育スタッフ

教師たちは豊かな経験があり、啓発教育を重視しています。みな更に熱意を持って教育に携わっており、慈悲、智慧などを備えた優秀な教師陣でもあります。

普台高等学校

普台高等学校は、2009 年8 月29 日に落成し、開校式典が挙げられました。面積が22 ヘクタールあり、施設も先進的で完備されています。小学・中学・高校「三学一貫」の全人教育体制が整っている普台教育は、生徒たちにいい学習環境を与え、才徳兼備の国家棟梁を育て上げることを目指しています。

創立理念 多元化──多元的学習

弾力的に運用できる多様な学習環境を準備しており、生徒たちは興味に応じて学習・探索したり、また、認識したりすることを通じて、自分自身の潜在能力を開発することができます。

専門化──適性発展

生徒たちは自分の興味の傾向がはっきりと分かってくるに従い、生徒一人一人の進路・特性に応じて選択科目を適宜選択することができ、学習に深さと広さを持たせます。

一般化──生徒のレベルに応じて、教育を施す

生徒たちのそれぞれ異なる興味や能力に合わせて、そのニーズに応え、未来の進路発展を豊かなものにします。

核心価値──人格養成

優れた人格の養成はより良い人生を築く鍵です。それ故、人格教育は普台の一貫教育の核心となっています。

取り組みの特色 特色を持つカリキュラム──全人教育の目標を徹底的に貫く

■「語学」カリキュラム:英語、日本語、フランス語、スペイン語など、四カ国語を学び、国際的に躍進するための能力を育成します。
■「儒学」カリキュラム:儒学の勉強を通して、中国の伝統文化を深く認識します。
■「禅修」カリキュラム:座禅を学び、集中力を養う。
■「書道」カリキュラム:習字を習い、穏やかな心性を養成します。
■「総合」カリキュラム:定期的に「専門家講座」を開き、生徒の視野を広げます。

合宿学校──授業内容は充実し、塾通いなし

生徒たちは学校で非常に効果のある学習ができ、塾へ行かせる必要はありません。また、子供たちの安全をいつでもサポートしており、保護者も安心できます。

広範囲な学習活動──多元の知恵を育成する

■国際交流を行い、多元文化を認識します。
■品格と徳性の課程また活動を設け、高尚な人格を養成します。
■運動競技会を開催し、健全な体と心を育成しております。
■クラブ活動を通して、良好な人間関係を推進します。
■農園学習などで自然保護について学びます。

国内外への進学指導──多元的な進学ルート開拓

■国内外著名な大学への進学条件を高めるため、選択科目を適宜配置し、クラブ活動、ボランティア、海外短期留学などの活動を実施します。
■数学、理科、語学の学力を向上させるため、精進クラスと国際クラス(留学準備クラス)を設置し、生徒たちの適性に応じて発展させ、習得力の深さと広さを高めます。